【ビルメンでも家を購入できた話】年収300万円なら賃貸か持ち家か?
購入と賃貸のどちらがいいのか
この話題、もうどれだけ語り尽くされた事でしょう。
ビルメンの仕事で見積書に日々関わっている方や、株式投資などで企業経営に触れる機会の多い方ならアホらしい議論かも知れませんが、金銭的には当然持ち家の圧勝ですよね。
でも、精神的にはどうでしょうか?
ご近所トラブルなどで引っ越せないのは気の弱い人にとっては嫌ですよね?
ですが我々ビルメンにとって、固定費の削減は必須事項です。
20代前半、当時1DKで68,000円の賃貸物件に住んでいたビルメーン。
色々と不動産屋を巡ったのですが地域的にこれ以上賃貸で安くすることは難しいようで(ボロボロワンルームなら5万円くらいでありましたが…)。
うーーーむ。
このまま賃貸か家を買っちゃうか…
ビルメンは住む家ひとつでも普通の人とは覚悟が違うんですよ!!!
ということで普通の収入の方は置いといて、低収入・底辺ビルメンの体験談を書いていきます。
年収300万設備管理員がマンションを購入した実例
以前の記事でも書きましたが
ビルメーンは約12年前、20代前半独身の頃に中古のファミリーマンションを購入しています。
当時年収300万円ほどの超低年収です。
購入総費用(仲介手数料・火災保険料・登記費用など諸経費込み)約850万円
諸経費のみ自己資金で物件はフルローンで購入しました。
フルリフォームで内装や設備は全て新品にし、リビングを快適にするために3LDK を2LDKに間取りを変更しました。
また、和室は全て洋室に変更したりクローゼットを増やしたりしていますので、それがなければもう少し安く購入できたかと思います。
購入に際しての判断材料としては
・流動性(土地の人気度、交通の便など)
・職場までの距離(自転車で10分以内)
・中古の場合、定期的な修繕履歴や管理状態
・家族が出来た時のことを考え、しばらくは家族で住める広さの物件
・何よりも値段!とにかく安くね!なんせ貧乏だから!!
ローン返済額
フルローンでしたので毎月返済額は約25,000円(年間約30万円)でした。
それまで1DKで68,000円の物件に住んでいたので部屋が劇的に綺麗で広くなった上に月々の支出が減らせたことは良かったです。
ただそれ以外に掛かる購入後の継続的な出費がある
ローンだけではなく固定資産税、修繕積立費、管理費、家財保険、地震保険で年間約30万円の継続出費があります(家財保険は賃貸後は入居者が支払います)。
ビルメーンが購入したマンションですが、おおよそ8年毎に大規模修繕をしています。
理事会がおバカなので通常のマンションよりもかなり頻繁に行っていますが、それでも十分な積立費を残しており今後の修繕費の増額などは考えなくて良いでしょう。むしろ、適正な間隔の修繕にすることで年間出費は30万円⇒15万円くらいまで確実に減らせます。
ローン返済中の【返済額30万円】と【管理費などの継続出費30万円】の年間合計額は約60万円です。
賃貸時代の68,000円×12=816,000円と比べ、年間で20万円ほどの出費減を果たすことが出来ました。
ちなみに賃貸で同程度の物件を探した場合
賃貸サイトのホームズで同じ駅に設定、あとは広さ、駅までの距離を同程度にして検索した結果、内装や設備はズタズタのボロアパートですが最安賃料は75,000円の物件がありました。
年間90万円です。
ビルメーンの住む地域でファミリー向け物件ならオンボロでも75,000円は間違いなく安いです。
家財保険料や初期費用の敷金、礼金、仲介手数料、更新料などはすべて無料とします(0円設定)。
ビルメーンの物件は比べるまでもなくこれ以上の賃料は当然ですし、実際それ以上の金額で貸していますが、せっかくですので賃貸に有利になるよう最安賃料で計算します。
購入と賃貸の差額
最安賃料での年間90万円と、ローン返済中年間出費60万円の差額は約30万円となります。
賃貸と購入の差額30万円を年に一度繰り上げ返済していった場合
シミュレーション結果では購入から19年0カ月、ちょうど20年目に完済となりました。
現実はもっとラクなもので、超低年収ビルメーンでも7年半で完済
実際にはギリギリの生活をするわけでもなく、結婚や出産など大きめの出費イベントを経ても無理せず7年半で完済しました。
ビルメーンだけでなく、3人に1人が10年以内、3人に2人が15年以内に返済を終えているようです(平均14年)
賃貸派がよく言う35年もローンを払い続ける人って現実には滅多にいないって事です。
35年も家賃を払い続けられる人は、10年もあれば同程度の物件を購入できるわけです。
現在のマンションの価値は?
これはある程度狙っていたのですが、購入から12年ほど経過した現在では物件価格は1.5倍程度まで上昇しています。
2020年まではこの価格を維持または微減で済むのではないでしょうか。
12年間の総支出の比較
購入の場合
12年間の総支出は【諸費用込み物件価格850万円】【ローン支払利息約70万円】【固定支出30万円×12年=360万円】
購入の場合、概算で【合計1,280万円の支出】となりました。
賃貸の場合
賃貸で最安75,000円の部屋に住んだ場合
12年間で1,080万円の支出となります(無駄な費用のかかる引っ越しはしない計算)。
【購入1,280万円】VS【賃貸1,080万円】
マンションの売却価値が0円と仮定した場合、12年間の総支出は購入のほうが200万円多い結果となりました。
もちろん地震で倒壊しても、火災で燃えても保険金が入りますので 0円て事はありえませんけどね。
賃貸収入を計算に入れると
4年前から年間100万円以上の賃貸収入を得ているこのマンション。
4年間で約400万円の賃貸収入を総支出から引いてみます。
【購入総支出1,280万円】−【家賃収入400万円】=実質総支出【880万円】
【購入880万円】VS【賃貸1,080万円】
わずか4年の大家期間ですが、既に賃貸での支出を逆転しています。
さらに、現在の相場より1割低い価格で売却したと想定
現在の相場1,200万円×0.9=1,080万円
これに仲介手数料と印紙税など、約40万円の費用が掛かります。
取得から10年を超えており、3,000万円以下の譲渡益ですから税金は0円です。
【売却価格1,080万円】−【諸経費40万円】=【1,040万円】
【購入総支出1,280万円】−【家賃収入400万円】−【売却金額1,040万円】=計160万円のプラスとなります。
結論
つまり購入後12年経過したビルメーンのマンション、現在すぐに相場より安く売却した場合でも7年半無料で住めた上に【160万円 】の収入を得る結果となります。
購入【160万円の収入】VS賃貸【1,080万円の支出】
となり、結果は固定費削減計画は無事成功となりました
この差は家賃収入を得る期間が長くなればなるほど、どんどん広がっていきます。
理由は物件の価格低下はあるでしょうが、家賃収入よりもカーブがなだらかになるからです。
物件の固定維持費30万円を下回らない金額(月額25,000円以上)で貸せばよいのですが、建物が寿命を迎えるまでは大丈夫だろうと思います。
今回の試算は賃貸物件のグレードを最低にしたり諸費用や仲介手数料、家財保険などを0円設定にするなど、かなり賃貸に有利になるように設定しましたがそれでも固定費の削減に関しては購入が有利でした。
精神的な面では、ビルメーンはご近所トラブルにはあまり遭遇したことが無いですが…まあ相手を追い詰めるでしょうね。
現在は二軒目として3,750万円の新築一戸建てを購入し、賃貸収入でローンを支払っています。
このまま特に何もなければ、2年以内に資産残高がローン残高を上回りますので完済するもいいですし、臨機応変に考えています。
また、一軒目の物件購入で味をしめたビルメーン。二軒目の物件は数年後完了予定の工事が終われば土地の価格だけで購入価格を上回ることになります。建物はタダもらいって感じですね。
ビルメーンは最初の方でも書きましたが、とにかく少しでも固定費を安くするのに必死でしたし、分析するのが好きなのでリサーチ能力は少々高めかもしれませんが、特別なコネは持っていません。
なのでよほどの購入下手でない限り、持ち家購入のほうがビルメーンと同じく金銭面と部屋のグレード的には良い結果となると思います。
同じような内容で悩んでいる貧乏ビルメンの皆さんの情報となれば幸いです。
おわり