【ビルメンは配属現場が全て】ワースト3経験者が語る各現場

 

ビルメン(設備管理)の仕事はどこのビルに配属されるかで運命が決まる

病院・商業施設・ホテル

 

上記の3現場は安月給のビルメンの割に仕事量が多く激務で、配属されたくない現場トップ3と言われています。

 

仕事量に比例して給与も多いならいいですが、経験上もちろん同じ給料です。

そうなると当然ほとんどの人が嫌がります。

 

ビルメーンはトップ3全て経験あり

それなりに長くビル管理のお仕事をしているビルメーン。3大現場コンプリートしています。

 

今回はそれぞれの特徴や、事務所ビルとの違いについて書きたいと思います。

 

 共通するのは【球替えの多さ】とその【種類】、【やりにくさ】

ビルメンのお仕事をしていて球替えでイライラすることってあまり無いと思うんですが、3大現場はイライラします。

 

使用する電球や蛍光灯の種類がとにかく多いうえに、点灯時間も長い傾向にあります。

覚えるだけでも大変で、複数持っていってそれでも違った場合のイライラは堪りません。

 

特に病院とホテルは24時間稼働ですので必然的に安定器の寿命すらハイペースで訪れてしまい、13回くらい安定器を交換することもありました。

 

・【商業施設】は24時間営業ではない代わりに、営業時間外にしか球替えできず、夜中に起きて作業に行ったりしていました。

 

・【ホテル】は日中に空室の時間が出来るので、その時の交換になる事が多く、あまり気を遣わず作業が可能です。まあ、部屋の中は楽勝ですね。

 

【病院】が経験上圧倒的に面倒で、患者さんの頭元だけでも照明が数種類あったりします。そしてほぼ100%、患者さんがいる状態でも作業をしてほしいと看護師は依頼してきます。そのため患者さんに説明して移動してもらい、山のような私物を元に戻せるよう記憶しながら移動させ、ベッドを動かしてようやく作業開始できます。その後、全てを元に戻しようやく作業終了です。

 

病院に関しては、事務所ビルしか経験したことがない人が行くと球替えだけでもゲロが出るほど苦痛に感じる可能性大です

独立系時代の先輩で、事務所ビル経験45年のベテランが居たのですが、病院配属されて球替えツライツライと愚痴をこぼしていました。

 

一応ビビらせるようなことを書きましたが、今は確実にLED化が進んでいっていますので、今後は球替えの頻度に関しては劇的に少なくなると思いますのでご安心下さい。

 

 不特定多数が使用することによる施設の破損

これは各施設お客さんや患者さんではなく、従業員が破壊の限りを尽くします。

 

もう尋常じゃないですよ!

 

テナントの従業員、清掃のおばちゃん、ベッドメイク係、配膳係などが台車やカート、ベッドや配膳車、ストレッチャーなどのあらゆるものをエレベーターや自動ドア、壁に激突させて破損、停止させます。

コンセントにプラグを差したまま引っ張って断線、破損させます。

 

あるホテルで掃除のおばちゃんが掃除機を引きずり回して壁面コーナー部を破損させるので、一日何回も壁紙を補修しないといけない現場もありました。

 エレベーターが来ない!!!

これ、せっかちなビルメーンには一番キツかったです。めっちゃストレスでした!!

とにかく待たされます!イライラします!!

従業員用エレベーターは台数が少ない上に使用頻度が異常に高くイライラします。

 

オフィスビルのエレベーターで待たされた記憶ってほぼ無いので、余計に腹が立ちます。

 

更にようやく来てもギュウギュウで各階停止な事もあります。

 

また商業施設はテナント優先病院は患者さん優先です。テナント台車、車椅子やベッドが来ると我々は降りて次のエレベーターを待つのが当然です。

そんな時はエレベーター待ち20分の作業1なんて事も多々あります。

 

事務所ビルやマンションでは想像できないほど、移動だけでも時間と精神的負担が掛かります。

 

 各施設別の感想

【商業施設】

1ヶ所しか経験がないのですが、遊び呆けていてあまり嫌な記憶はありません。

 

あえて言うなら月に一度の膨大なテナントの検針作業が嫌でした。

荷物だらけの入りにくいところにあったりするのでね。

ある商業施設に勤務していた際、検針日に必ず休み希望を出すポンコツ元警備員の先輩の勇気に感動した記憶があります。

他の現場の人に聞くとカートの整理をさせられたり警備員のような仕事をすることもあるようです。

それはちょっと嫌かな。

 

【ホテル】

外国人の宿泊客が多いホテルだと、カップ麺の残りをカップごとトイレに流して詰まらせたり、異常な消費電力の機器を持ち込んでブレーカートリップさせ、何回説明しても聞いてくれず繰り返したりと日本人ではあまりないような内容のトラブルがあった思い出があります。

ベッドの下で元気玉みたいな巨大なハナクソの塊を見つけたこともあります。外人スゲー!!ってなりました。

また、ビルメーンがいたホテルは芸能人の方々も宿泊されることが多く、シャワールームの扉を開けたままシャワーを熱湯で出しっぱなしにして部屋中をモクモクにして煙感知器を発報させられ、本人に理由を聞いたところ「喉が命なんだ!」との説明。

 

最近、息子が逮捕されて謝罪していたあの方です。

 

そんなに大事やったら加湿器持ち運べや!!

とは勿論言えませんでした。

 

チェックイン時間を過ぎると空調関係の電話くらいで暇だったかな。

 

ビルメーンは、玄関ロビーの球替えがとてつもなく高いので嫌だった…

何故か手すり無しのローリングタワーに登らされるというね(8mくらい?)

死ぬよ?頭おかしいでしょ?絶対ムリって言って他の人にやってもらいました。

 

【病院】

一番経験も期間も長く、4現場くらい経験しました。

どの病院でも例外なく発生するのが、ベッドにナースコールを括りつけたままベッドを動かすんです。もちろんコードの断線やコネクタ部の破損になりますよね。ムキー!!

 

これ、オフィスビルだとコンセントの二次側やテナントの設備は修理範囲外ですよね。でも病院は全てオーナーの持ち物なので修理させられます。

 

大規模病院だと多いときには1日10本くらい引きちぎりやがります。

しかも100%看護師によるものです。

自分で括ってるのにバカなんです。

患者さんが引きちぎるなんてまあ無いですね。

 

ただ、どこの病院でも頻発しているのをナースコール2大メーカー、アイホンとケアコムも勿論知っていますので、10年ほど前から断線する前に抜ける中継コネクタを取り付けることで、このトラブルはほぼ無くなりました。

 

ですが古い病院はまだ中継コネクタのない旧型ナースコールの可能性があるので要注意です。

 

あとは昔はそれほど電動ベッドが普及していなかったのですが、今はほとんどの病院で電動ベッドとなっており、そのコントローラーや電源プラグを断線させます。

 

また、床頭台といってテレビ・貴重品BOX・冷蔵庫を収納するユニットがベッド横に設置されているのですが、病院によってはこれも差込プラグや壁コンセントを破損させる要因となります。

 

それらを含めると病院によっては壁コンセントや差込プラグの交換だけで毎日10件近くあることも

これ、オフィスビルだと数年に一度ですよね。

しかも横に患者さんがいる狭い空間での作業となるので、体勢も悪く地獄ですよ。

まあ、おかげで電気工事士の実技試験は周りの受験者たちに圧倒的な差をつけられます。

で、実際どうなの3大現場

3大現場といわれていますが、ビルメーンの経験上では病院の1強ですね。

従業員の態度の悪さ(医師はいい人率高い・看護師極悪)や作業のやりにくさ、感染リスクに施設の破壊度合いなどあらゆる面で圧倒的だと思います。

もちろん当たりのヒマな病院もありますが、それでも事務所ビルとは比較にならないというか…。

 

ただ、もう一度独立系に戻ったとして、外注で配属されるならこの3現場でお願いしたいくらいです(外れ病院はもちろん除く)。

 

照明のLED化で球替えは減ってきますし、エレベーター待ちのイライラが圧倒的に嫌なだけで、それ以外にツライことは思いつきません。

 

ビルメーンにとっては、この3現場には超メリットがあるのです。

不純な動機ですが、ホテル、商業施設、病院は素敵なパラダイス現場なんです。

 

ビルメーンは女子が大好き!!(注・結婚前の話です)

 

もう自分でも勘違いしてしまうくらいモテます。

 

なので事務所ビルに配属された時、1日中防災センターでおっさん達と過ごすのが無駄な人生の消費のように思えて耐えられませんでした。

 

女子パラを1度経験してしまうと、オッサン現場はマジでマジでキツイです

 

自社ビルメンになってしまえば、同じ部署や同期に女性が沢山いますので潤うのですが、外注ビルメンのオフィスビルは定年までのことを考えると精神的に無理かなという感じです(個人的感想)。

 

もちろんオフィスビルにも綺麗な女性はいるのですが、病院やホテル、商業施設と比較すると若い女性の比率や関わる頻度などが全く違うように思います。

 

ホテルでもかなり楽しい思い出がありますが、特に商業施設や病院なんて女子パラダイスです。バレンタインデーはチョコの山を作ることも可能ですし(ビルメーンではありません)、60代ジジイが20代の子と不倫しちゃったり。ムフフ(これもビルメーンではありません

 

以前とは違い、【商業施設】【ホテル】【病院】も辛い現場では無くなりつつあります。

すでに数年前でその傾向がありましたので、今はさらに楽になってるでしょう。

 

ネットで皆が敬遠しているからと怖がらずに、旨味もしっかりとありますので試しに一度行ってみるのもいいと思います!

 

おわり